「自分でなおせる道づくり2021 二学期①」

ー8月豪雨の災害復旧工事編ー
2020年度よりスタートしているみかん山の再生に向けたプログラムの一つ「自分でなおせる道づくり」。
2021年度は、みかん山の山頂まで続く全長1000mの道を、
環境共生型の小さな土木工事で整備していくワークショップを計3回開催し、道づくりを進めていく予定です。
今回は、
8月11日から降り続いた豪雨により、道が大きく抉れてしまった部分を復旧させる災害復旧の道づくりを実践しました。
今回の8月豪雨では以前から抉れていた道の轍の抉れが更に進んで、酷いところでは基盤の軟岩層が露出してしまい大きな段差が出来ている状況でした。
このままでは車で走ると段差でガタボコに揺られてしまい、普通に通行出来ません。
そこで、
本来は下から順番に道づくりの施工区間を延長していくのがベストなのですが、
今回は災害復旧を第一目的として、緊急度の高い場所がどこかをみんなで話し合い、災害復旧的な道づくりを実践しました。
昨年度は直線的な区間で道づくりを実践しましたが、今回一番被害が大きかった場所はカーブです。
カーブでは内輪差が出るため、直線に比べると轍の部分が多くなり抉れてる面積も広くなります。
以前は抉れた場所に応急的に土嚢を敷き詰めたり、石を敷き詰めたりしましたが、
半年も持たずに元通りに抉れてしまうため、
復旧工事の設計のポイントを3つ定めました。
道が抉れる原因は大きく2つです。
⚫︎車の轍がタイヤの摩擦により抉れる
⚫︎轍に雨水が流れこみさらに抉れる
この原因に対する対策を専門的な仲間と話し合い、以下のように計画してみました!
⚫︎摩擦対策
・急勾配のカーブほど摩擦がおきやすいため、道を大周りに変え摩擦を減らす。
⚫︎雨水対策
・道全体を流れる雨水の量を減らすために、カーブにゆるやかな勾配をつけ側溝へ排水を
促す。
・カーブの内側に小さな横断側溝を幾つかつくり、道の側溝への排水を促す。
以上を念頭に置いて実践ワークをスタート!
さてさて、どんな道づくりになったでしょうか?
頭で考えたことをカタチにするのは実際はとっても難しかったのです。
次回のご報告をお楽しみに♪
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⚫︎「自分でなおせる道づくり」とは?
みかん山の山頂まで続く1000mの道は未舗装で大雨の度に抉れてしまいガタガタになってしまうため、専門的な仲間のといっしょに、環境共生型の小さな土木工事で再生し、その過程全てを共有していく参加型のワークショップです。
⚫︎ ワークショップの講師役のご紹介
西山穏さん
N Nラントシャフト研究所代表
環境共生型の土木工事の設計技術者。
県内では主に馬路村の柚子園の造成(農地石積・耕作道・排水等)や四万十町の石積みの用水路などを行った実績があり石積みと排水に詳しく、
以前からみかん山では「自分でなおせる道づくり」というテーマで研究会の講師役をしていただいています。
⚫︎2021年度ワークショップの予定は?
①9月18日(開催済)
「自分でなおせる道づくり(2学期前編)」
②10月16日
「自分でなおせる道づくり(2学期後編)」
③2月19日
「自分でなおせる道づくり(3学期)」
を開催予定!
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◾️しあわせみかん山とは?
しあわせみかん山は、
耕作放棄地となった段々畑の山を
自然の力で果実が実る持続可能な山へ再生させていくことを目指して、
果樹自然栽培の実践・研究を行うNPO法人です。
高知県にある後継者のいなくなった段々畑の山で、みんなで持続可能な農業と食のありかたを考え・学び・実践研究を続けています。
◾️自然栽培✖️手つなぎ流通プロジェクトとは?
しあわせみかん山は、
「世界中のみんなで1000年つながる農業と食を育てる」
という夢を描き、
みかんを主体とした色々な果樹を、
化学肥料や農薬に頼らない自然栽培で育てる実践・研究を行っています。
その試行錯誤の過程や課題を共有し、
ご意見やご協力をいただきながらみんなで一緒に、プロジェクトを進めています。
まだまだ始まったばかりの
小さな取組みですが、
みかん山づくりを通じて、
個人の方々や企業さんの思いを繋げ、
小さくても自分たちの力で農業と食の問題に取り組んでいける社会を実現したいと思います。
ご理解とご賛同、よろしくお願いいたします。
◾️応援はコチラから!
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