「森づくりに学ぶ土づくり③」 ー優しく包み込む、家族のような環境づくりー

②の続き。
9月18日(土)
9月のみかん山自然栽培研究会は、
佐川町在住で土壌医の資格を持つTAMファームの
「たむさん」をお招きして、
土づくりのワークを開催しました。
前回、
苗木の成長促進の一環として、
春から夏にかけてソルゴーによる日陰づくりを行い、その効果を確認しました。
そして役割が終わったソルゴーを、
緑肥として活用するために、
堆肥づくりを行い苗木の冬支度を行いました(^^)
そしてラストは、
陽だまりのある生垣をつくる実践研究です。
具体的には、
エンバクの種をコの字型に撒いて、
苗木の周囲にエンバクの生垣をつくります。
「北西の冷たい風は防ぐけど、
東から入るあたたかい陽はたまる」
という条件に沿って、
生垣の形や角度をあれこれと考え、
「コの字型」の設計をしました。
そして、エンバクを撒く場所にクワで溝をつけ、
ライン取りを行いました。
こちらの航空写真が、ライン取りした完成図です。
実際にエンバクが成長して、
ねらいどおり「風除けになり陽だまりにもなる」という環境が苗木周りにつくれるか楽しみです。
たむさんが提案された今回のキーワードは、
「優しく包み込む、家族のような環境づくり」
この生垣の役割は、
苗木を優しく包み込む家のようだなと思いました。
次回、
④「過干渉は良くないが過保護は良い。」
へ続く!
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●しあわせみかん山とは?
高知県香南市にある後継者がいなくなり衰退していくみかん山を引き継ぎ、
1000年つながるみかん山へ再生していくことを目標に、
果樹の自然栽培を軸に、
持続可能な「農・食・環境の学び場」を育てているNPO法人です。
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●みかん山再生プロジェクトについて
現在のみかん山は後継者が居なくなって衰退した100段の段々畑です。
1964年の東京オリンピックの年に、
先代が雑木林を切り拓きみかん畑に開墾されました。
現在は、当時植えられた2000本のみかんの木はは全て老木になっていて、ほとんどが寿命で枯れてしまい、苗木の更新が必要な時期にきています。
また、山地の栽培は果樹を育てる以外にも細かな環境整備が必要で手が入らなくなるとすぐに荒れてしまいます。
例えば、
段々畑の法面が崩れてきたり、
林道が雨で削れて道がガタガタになって通行不可能になってしまったりと、
土壌環境整備、
排水の改良、沢筋の整備、道の整備など、
手入れが必要な事や課題がたくさんあります。
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