「自分でなおせる道づくり2021 二学期②」

ー8月豪雨の災害復旧工事編ー
10月16日(土)
みかん山で道づくりのワークショップを開催しました!
2020年度より始まった、
みかん山再生プロジェクトの一つ
「自分でなおせる道づくり」では、
みかん山の山頂まで続く全長1000mの道が雨水により酷く削られ走行困難になるため、専門的な仲間と協働で、小さな土木工事で整備していくワークショップを開催しています。
前回のワークショップから引き続き今回も、
8月11日から降り続いた豪雨で道が大きく抉れてしまった部分を復旧させる、災害復旧の道づくりを実践しました。
前回もお伝えしましたが、8月豪雨では以前から抉れていた道の轍の抉れが更に進んで、酷いところでは基盤の軟岩層が露出してしまい大きな段差が出来ている状況でした。
また、丁度カーブにあたる場所で車の轍で道が削れやすく、水も集まるため、以前から抉れが酷い場所でもありました。
(カーブでは内輪差が出るため、直線に比べると轍の部分が多くなり抉れてる面積も広くなります。)
そこで、
轍の摩擦対策として、
「急勾配のカーブほど摩擦がおきやすいため、道を大周りに変え摩擦を減らす。」
と、いう設計で道づくりを実施しました!
抉れが酷かったカーブの内側には土嚢を敷き詰め、車が通行できないようにして、
外周の道にある草を剥いだり、凸凹をならしたりと整備をしました。
そして、豪雨で強く抉れた場所には、轍部分のみ土とセメントを混ぜら叩いて固めていきました!
出来上がってみると、
新設した大まわりの道が、まるで元からそこにあった道のように自然に溶け込んだ形で仕上がりました♪
道づくりで施工した区間を上から見るとこんな感じです。
●写真手前のカーブの内側に土嚢を敷き詰めて、道を大回りに変えています。
●カーブの上流の内側に、排水路を2本掘ってあります。
●轍の抉れが酷い部分は、セメントを混合した土でかためてあります。
車で通行してみると、とても通りやすくなりました♪

参加人数が多かったこともあり、

半日間で20mほどの区間の災害復旧整備が出来て、とても達成感がありました(^^)
今回、道づくりに使う残土を地域の西内石灰さんからご好意で譲っていただきました。
本当にありがとうございます。
これからも参加型で少しづつ、
みかん山の環境づくりを進めていきます。
また、ご報告いたしますのでお楽しみにー♪
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⚫︎「自分でなおせる道づくり」とは?
みかん山には山頂まで続く1000mの作業道がありますが、その道が大雨の度に抉れて走行困難になってしまうためとても困っています。
そこで、専門的な仲間と一緒に小さな土木工事のワークショップを開催し、環境づくりを少しづつ進めています。
⚫︎ ワークショップの講師役のご紹介
西山穏さん
N Nラントシャフト研究所代表
環境共生型の土木工事の設計技術者。
県内では主に馬路村の柚子園の造成(農地石積・耕作道・排水等)や四万十町の石積みの用水路などを行った実績有。
⚫︎2021年度ワークショップの予定は?
①9月18日(開催済)
「自分でなおせる道づくり(2学期前編)」
②10月16日(開催済)
「自分でなおせる道づくり(2学期後編)」
③2月19日
「自分でなおせる道づくり(3学期)」
お楽しみにー♪

 

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◾️ しあわせみかん山とは?

「世界中のみんなで1000年つながる農業と食を育てる」

しあわせみかん山は、
耕作放棄地となった段々畑の山を
自然の力で果実が実る持続可能な山へ再生させていくことを目指して、
果樹自然栽培の実践・研究を行うNPO法人です。

持続可能な農業と食を通じて、人と自然が共生する社会を実現するために、生産者・消費者・地域のみんなで「自然栽培×手つなぎ流通プロジェクト」という参加型の取組みを行なっています。

◾️みかん山の開墾から現在まで

みかん山は高知県東南部、山川海が近い香南市にあります。
東京オリンピックが開かれた1964年に、先代が雑木林を開墾して約2ヘクタール(東京ドームの半分弱)の段々畑を造成。
全盛期には3千本の温州みかんが栽培されていましたが、先代亡き後は後継者がなく耕作が放棄されました。

現在は高齢のためみかんの樹が9割以上枯死し、新たな苗木で改植していく時期を迎えています。

 

ところが、100段ある段々畑は排水不良であちこち崩れかけ、背丈以上に伸びる草が一面に生い茂り、頂上まで続く作業道は雨水で削られて走行が困難。

そのうえ、長い間化学肥料が与えられてきた土壌は劣化して硬く締まり、自然の力で果樹が育つ状態ではありません。

 

 

 

 

 

 

 

◾️自然の力で果実が実る山へ再生するビジョン

そこで、専門的な仲間と沢山の検討を重ね、荒れた状態の山を多様ないのちと共生する山へ再生する「10年ビジョン」を、2018年度に策定いたしました。

 

この10年ビジョンは、「多様ないのちと共生するみかん山に色々な果樹が元気に育ち、持続可能な農・食・環境の学び場として発展している」将来イメージを描いたものとなっています。

その実現にあたり、2019年から2028年までの10年間を短期・中期・長期と3つのステップに分け、段階的にみかん山の再生を進めていくこととしています。

 

 

 

◾️ 自然栽培×手つなぎ流通プロジェクト

荒れた状態の山を多様ないのちと共生する山へ再生するためには、痩せた土壌を改良し、新たな苗木で改植するため、園地や作業道の基盤整備を行うなど、必要な準備が沢山あります。

また、化学肥料や農薬に頼らず自然の力で果実が実るようになるためには、病害虫に強い木を育てるための土づくりや、病害虫が発生しにくい環境づくりを重視して整備していかなければなりません。

 

 

ところが、このような大がかりな土づくり・環境整備などを実施していくには、経験に基づく専門的な技術や重機などの機械が必須で、多くの資金も必要になります。

しあわせみかん山は素人が集まった本当に小さな団体ですので、自分たちの力だけでは、このような大規模な整備は実施できません。

 

そこで、地域の専門的な仲間と協働で、土づくりや環境づくりを小さな規模で実践研究しながら、

その試行錯誤の過程を応援してくれる仲間(サポーターさん)に共有し、参画型でプロジェクトを進めています。

仲間と過程(プロセス)を共有しながら進めていくことでつながりを育み、生産者だけではなく、消費者や地域が一体となって、1000年つながるみかん山を育てていくことを目指しています。

 

■応援してくださる仲間(サポーターさん)

 

 

 

 

■専門的な仲間と協働で開催しているワークショップやイベント

①「土の学校」

 

②「自分でなおせる道づくり」

③「石積み学校」

④「石の水路づくり」

 

⑤「薪まつり」

持続可能なみかん山の再生に、沢山の方々が参画してくださることで、
個人の方々や企業さんの思いを繋げ、

小さくても自分たちの力で農業と食の問題に取り組んでいける社会を実現したいと思います。
ご理解とご賛同、よろしくお願いいたします。

 

 

◾️応援はコチラから!

サポーターとしてプロジェクトの仲間になる♪
https://mikanyama.org/supporter/