「上からの水は逃す」
2021年度に植樹する畑を、
専門的な仲間の協力をいただきながら整備しています♪
この畑は、
上段から集まった水が流れて落ちてくるため、
一年中水がある場所です。
みかん山の土質は粘土質なので、
水分が多くなると粘り気を持ち、固まりやすくなります。
水が多すぎると、
土づくりに役立つ菌が働かなくなるので、
集まった水は畑に入らず速やかに流れてもらいたい。
と、
法面に沿って掘ってある横溝に、
ゆるやかな勾配をつけてもらいました。
側溝に溜まっていたヘドロをユンボで掻き出して、谷側に水が流れていくようにしています。
水は、
作物を育てるために必要不可欠なものですが、
水が溜まると酸素が入らなくなり根腐れをおこしたりしてしまうので、溜まるのは困ります。
(ヘドロが溜まった場所)
みかん山では水対策は大きなテーマで、
「上からの水は逃す、下からの水は防ぐ。」
と、いう言葉を以前先輩から教わりました。
雨が降った時に地表面を流れる水を「上からの水」と呼び、
地表面を流れる水は逃すように排水させると良いという教えです。
逆に、雨が染み込んで地下を流れる水を「下からの水」と呼び、
地下を流れる水をコントロールするのは難しいので、それ以上浸食されないように防ぎましょう。
と、いう水対策の教えで、
とても理にかなっているなあと実感します。
みかん山では、
耕作放棄地の山を自然の力で果実が実る山に再生していくことを目指して実践研究を重ねていますが、
自然に極端な負荷をかけない水環境の整備も、
土づくりや苗づくりと並ぶ大きなテーマの一つです。
そんな再生計画の一つにある水対策ですが、
さてさて、
横溝の勾配の効果はどうなるでしょうか?
これからの変化が楽しみです♪
それでは、また次回♪
(ブログは、ほぼ月・水・金曜日に更新しています♪)
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しあわせみかん山とは?
しあわせみかん山は、
耕作放棄地となった段々畑の山を
自然の力で果実が実る持続可能な山へ再生させていくことを目指して、
果樹自然栽培の実践・研究を行うNPO法人です。
高知県にある後継者のいなくなった段々畑の山で、
みんなで持続可能な農業と食のありかたを考え・学び・実践研究を続けています。
自然栽培手つなぎ流通プロジェクトとは?
しあわせみかん山は、
「世界中のみんなで1000年つながる農業と食を育てる」
という夢を描き、
みかんを主体とした色々な果樹を、
化学肥料や農薬に頼らない自然栽培で育てる実践・研究を行っています。
その試行錯誤の過程や課題を共有し、
ご意見やご協力をいただきながらみんなで一緒に、プロジェクトを進めています。
まだまだ始まったばかりの
小さな取組みですが、
みかん山づくりを通じて、
個人の方々や企業さんの思いを繋げ、
小さくても自分たちの力で農業と食の問題に取り組んでいける社会を実現したいと思います。
ご理解とご賛同、よろしくお願いいたします。