「石積み学校前編 その①」
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ー石積み学校の活動と石積みの持続可能性ー
2020年10月17日(土)
みかん山で石積み学校前編を開催しました!
あいにくの雨でしたが、
約20名の方が参加してくださって嬉しく思いました。
今回は前編で、
1月に開催予定の後編に向けた現地視察と、
石積み技術の事前学習会でした。
午前中は、
石積み学校の先生金子さんより、
⚫︎石積み学校の活動について
⚫︎石積みの持続可能性とヨーロッパでの評価
⚫︎石積みの技術的なお話
の3本立てでお話をしていただきました。
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石積みというと、
お城の石垣のような立派なものを連想されたり、
文化財のように遠いものと思われがちですが、
農地の石積みは、
お城や家の基礎になる石積みと違って石の形もそこまで重要視されず、
使う石の量も少ないため、あるものを活用してでき、
昔からごく当たり前に身近にある技術だったそうです。
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その技術を持つ方々がみんな85歳くらいになっていて、
このままでは農地の石積みの技術が途絶えてしまう!
と、危機感を感じられて
「石積み学校」を設立されたとのこと。
日本では、まだまだ認知の低い石積みですが、
ヨーロッパでは石積みは再生可能な技術として、
その持続性が改めて評価されているそうです。
石積み学校では「空積み(からづみ)」という、
コンクリートを用いず石だけで積む技術を教えていますが、
現在日本の公共工事では「練積み(ねりづみ)」と呼ばれる、
石と石の間にコンクリートを詰める技術を用いるのが一般的です。
コンクリートを使うと石垣の強度は増すのですが、排水性が悪くなるデメリットがあります。
空積みの場合は石と石の間に隙間が沢山あるので排水性に優れていますが、
練積みの場合はコンクリートで石の隙間を埋めてしまうため
排水機能はどうしても下がるそうです。
もちろん排水パイプを沢山設置してありますが、
時間が経過するとそのパイプが詰まってしまうという現象がおきるとのこと。
そのためヨーロッパでは、空積みの技術が再評価され、
公共工事で空積みが実施されることもあるそうで、社会的にも空石積みが認められているそうです。
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全国から海外まで石積みの興味深い話を沢山聞かせていただいた後は、
みんなで石積み予定地へ!
次回は
午後の視察&設計ワークのお話です。
お楽しみにー♪
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石積み学校は、農地の石積み技術を継承するために、2013年に設立されました。
コンクリートを用いない空石積みの技術を有する人が少なくなり、
石積みの風景を継承することが困難になってきていたためです。
以来、石積み学校では石積みの風景と、
それを支える技術の継承を目的として活動しています。
そのために、崩れかけた石積みを実際に修復しながら積み方を学ぶワークショップを開催したり、
石積みの価値と技術を伝えるための講演会や授業を受け持ったり、
おせっかいとご縁に導かれながら様々な活動を行なっています。(石積学校HPより)
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みかん山の大きな課題は水の問題です。
100段ある段々畑の法面は、地下水が流れる場所があり年々くずれて大きな穴があいています。
そこで、地下水により崩れてくる法面を、
石積みの技術を継承している「石積み学校」さんをお招きして、法面の修正をします!
みかん山再生プロジェクトの一つとして実施いたしますので
みんなで学び、みんなで石積みを完成させるイベントです。
前後編の2回開催になっていて、
今回10/17は前編の開催です!
ご興味あります方は、
1月23.24日開催予定の後編のご案内をお待ちください♪
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●しあわせみかん山とは?
高知県香南市にある後継者がいなくなり衰退していくみかん山を引き継ぎ、
1000年つながるみかん山へ再生していくことを目指して活動を行っているNPO法人です。
果樹の自然栽培を軸にした、
持続可能な「農・食・環境の学び場」を育ててていく10年ビジョンを描いて、日々取組んでいます。
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●みかん山再生プロジェクトについて
現在のみかん山は後継者が居なくなって衰退した100段の段々畑です。
1964年の東京オリンピックの年に、
先代が雑木林を切り拓きみかん畑に開墾されました。
現在は、当時植えられた2000本のみかんの木はは全て老木になっていて、ほとんどが寿命で枯れてしまい、苗木の更新が必要な時期にきています。
また、山地の栽培は果樹を育てる以外にも細かな環境整備が必要で手が入らなくなるとすぐに荒れてしまいます。
例えば、
段々畑の法面が崩れてきたり、
林道が雨で削れて道がガタガタになって通行不可能になってしまったりと、
土壌環境整備、
排水の改良、沢筋の整備、道の整備など、
手入れが必要な事や課題がたくさんあります。
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⚫︎みかん山サポーター大募集中!
みかん山の再生へ向けた取組みは、
全国のサポーターさんによって支えられています。
サポーターとは、
みかん山の夢(理念)に共感し、参画してくださる大切な仲間です。
みかん山の再生には、まだまだ沢山の人の力が必要です。
ぜひ、サポーターになって1000年つながるみかん山づくりに参画してください!